薬剤師とは、医師の処方箋に基づいて薬を調剤したり、患者さんに薬の効果や副作用、服用方法などを説明したりする専門職です。医療の現場だけでなく、薬局やドラッグストア、製薬会社や研究機関など、さまざまな分野で活躍しています。
仕事内容は、主に調剤や薬の情報提供です。医師の処方箋に従って、必要な薬を正確に計量し、混合したり包装したりして患者に渡します。調剤は、薬局や病院の調剤室で行われます。また医師や看護師などと連携しながら患者に薬の効果や副作用、服用方法や注意点などを説明し、薬の適正使用や安全性を確保します。
情報提供は、調剤の際や薬剤部門の窓口で行われます。さらに薬の在庫や品質を管理したり、新しい薬の開発や評価を行うこともあります。管理や研究は、薬局や病院の薬剤部門や製薬会社や研究機関などで行われます。
この仕事は患者の健康や命を守る重要な役割を担うため、高度な専門知識や技術が求められます。
薬剤師になるには、 6年制の薬学部を卒業し、国家試験に合格する必要があります。薬学部では、薬学や生物学、化学などの基礎科目や、臨床薬学や薬理学などの専門科目を学びます。
また、実習や研究なども行います。国家試験は、毎年3月に実施され、出題範囲は薬学部のカリキュラムに沿っています。合格率は約90％です。
この仕事は医療や需要が高いため、年齢や勤務先によっても違いますが年収は約500万円以上がほとんどであり、安定した収入と雇用を得やすいです。また病院や薬局などのほか、製薬会社や研究機関、教育機関など、さまざまな分野で働くことができます。
専門性やスキルを高めることで、キャリアアップや転職も可能です。一方で、薬の調剤や相談などの仕事において、患者の命や健康に関わる責任が伴います。調剤ミスや薬害などのトラブルが起きないように注意が必要です。
また医者などの医療関係者や患者との対応も必要不可欠なので、コミュニケーションが苦手な人にとっては負担となります。さらに病院や薬局などの勤務先によっては、長時間労働や休日出勤の場合があります。そして薬や医療の知識や技術が日々進歩するため、常に勉強や研修を続け、資格や認定などの取得にも努める必要があります。しかし、患者の健康や生活の質を向上させ、新しい薬の開発や研究などにも貢献するため、人々の役に立つ貢献度の高い仕事であるといえます。